2014年3月12日水曜日

パソコン製作>ピラミッド型パソコン製作記(6)VUメーターの取り付け

今回は、VU(Volume Unit)メーターを実際に駆動する回路と、取り付けを行います。前回のVUメーター駆動回路は、単なるアンプなので、これをVUメーターにつなげても、メーターはうまく動きません。VUメーターで正しい音量レベルを表示するには、かなり複雑な回路が必要なようです(※3)。
①音声出力が対数的であること
②簡単にするならログアンプを使うか、オペアンプで対数出力にする必要があるが、手間も値段もそれなりにかかる
②針の反応時間、振れ幅などが規格で決まっていて、本物のVUメーターは値段が高い
回路とメーターを、中古のカセットデッキから切り出して、VUメーターとして製作している方もおられましたが(※4)、そんな技術も知識ないし、たぶんスペース的にパソコンのボディには入らないと思いました。そこで、いわゆる「なんちゃって」VUレベルメーターを作ることとしました(※1)。これでも、音楽に合わせて針が動くわけですから、一応見た目は満足します。

[VUメーターの回路について]
回路というほどではありません。音声出力を、ダイオードで整流し(脈流にして)、VUメーターにつなげるというものです。
●欠点
高音にはあまり反応しない。低音には、比較的良く反応する。
●整流方法について
はじめはお手軽に、半波整流としてみましたが、針がうまく振れません。最初は、大きく動きますが、急にほとんど振れなくなります。両波整流にすると、うまい具合に動きます。
●ダイオードについて
シリコンダイオードは、0.6V以下がカットされるのでメーターがうまく反応しないとありました(確かに、振れの反応が鈍いと感じました)。VUメーターの場合は、カットされる電圧が0.2Vと低い、ゲルマニュウムダイオードを使用するとありました。
●コンデンサーについて(※2)
このサイトでは、VUメーターに並列に、コンデンサーを入れるようになっていました。試してみたところ、コンデンサの容量が大きくなればなるほど、針の振れ幅はゆっくりとなります(まあ当然か)。ただ、今回のように針の動きを楽しむ場合、あまりゆっくりなのもどうかと思いますので、省略しました。

[使用部品]
●ダイオード(8本)
規格、由来はわかりませんが、手元にあったので使用します。

●抵抗
分流用に100Ω2本、メーターと直列に入れる抵抗として300Ω2本、片チャンネルの音が大きいので820オームの抵抗を入れ、メーター照明用LEDの制限抵抗に300Ωを使用します。いろいろ試してこれに決めました。

●VUメーター(1個)
オークションで手に入れたもので、ステレオ仕様です。何やら裏から照らせるようなので、LEDを付けてみようと思います。また、既に、取り付け用のねじが付いているので、固定は楽にできそうです。


●燈色LED(2本)
メーター照明用に使用します。

●メーター取り付け用バー(1個)
¥100均にあった、白色の配線カバーの上部分を適当な長さに切り、PCケースとメーター取り付け用の穴をあけておきます。

●その他
基板になる塩ビ板、銅線、リード線、キボシ端子など

[回路]
あらかじめ、ブレッドボードに仮組みして、試しておきます。(片チャンネルのみ)

ICの出力が思ったより強力で、ちょっとボリュームを上げると、すぐ振り切れてしまいます。かといってR1を大きくすると、メーターの振りがゆっくりなってしまい、値の調整がなかなか難しいです。原因がわかりませんが、左チャンネルに比べ、右チャンネルのメーターの振れ具合が違います。そこで、右チャンネル側に820Ωの抵抗を、メーターと直列に入れましたが、やっぱり振れ幅は、ちょっと違います。

[組み立て]
●部品の点数が少ないので、部品同士の足をよって、つなげてゆき、それらしい形にしていきます。一通りできたら、つなぎ目を半田で固定します。

●部品取付用の¥100均の塩ビ板を、適当な大きさに切り、あらかじめ部品を挿す穴、ねじ止めの穴をあけておきます。(まだ、LED用の穴かあいてません)

●部品を穴に挿して取り付け、裏返してリード線を半田付けします。
●最後に、裏側から部品をホットボンドで固定し、リード線も同様に固定します。


●メーターのライト口部分と同じ箇所の基板に、照明用LED用の穴をあけ、LEDを取り付けます。LED同士を銅線で繋げて半田付けし、リード線をつけておきます。LED周辺は、裏からホットボンドで固定します。300Ωの電流制限抵抗は、リード線の途中に付けておきます。リード線には、キボシ端子(オス)を付けます。

●5Vを供給するための電源ソケットには、キボシ端子(メスダブル)をつけておきます。後で作るLEDレベルメーター用の電源も、ここから採ります。

●メーター、バー、スペーサー、基板をねじ止めし、リード線をメーターに半田付けします。信号入力のリード線には、ギボシ端子(オス)を付けておきます。なお、前回製作したアンプからの、信号出力側のリード線には、キボシ端子(メスダブル)を付けておきます。これは、次回製作の、LEDレベルメーターが、ここから信号を採る為です。


●最後、ケースに取り付けて、できあがりです。

[その他]
メーターの動きを、動画で示します。音はありません。



[参考]
※1:http://bbpower.s18.xrea.com/vu.htm(VUメータ(モドキ)の製作)
※2:http://sound.westhost.com/project55.htm(VU And PPM Audio Metering)
※3:http://headprops.com/jpn/craft17.htm(Headprops)
※4:http://www.suwa-koubou.jp/repair/vu_meter/vu_meter.html(Victor/Kenwood VUメーターの製作(KD-A5+DM-SE7))

0 件のコメント:

コメントを投稿